瞬発力や筋力は遺伝子で変わる?ACTN3と運動適性

ACTN3と運動適性
「筋力が伸びやすい」「瞬発系の運動が得意」といった違いには、トレーニングだけでなく遺伝的な要素も関係しています。
その代表として研究されているのが、ACTN3という遺伝子です。
ACTN3は、速筋に多い「αアクチニン3」というタンパク質に関わります。
ACTN3にはR577Xという遺伝的な違いがあり、RR、RX、XXというタイプに分かれます。XX型ではαアクチニン3が作られません。
2024年に25研究・14,541人をまとめたメタ解析では、筋力やパワーを必要とする競技選手では、RR型やR型の遺伝子を持つ人が一般の人や持久系選手より多い傾向が確認されました。 (PubMed)
さらに2026年の53研究のメタ解析でも、ACTN3のタイプは1RM、最大筋力、ジャンプ能力と関連していました。 (PubMed)
では、XX型なら筋トレに向いていないのでしょうか。
もちろん、そんなことはありません。
ACTN3は運動能力を左右する多くの要因の一つにすぎません。
筋力や体力には、年齢、筋肉量、運動経験、睡眠、食事、そして他の多くの遺伝子も関係します。
遺伝子検査は、
「自分には向いていない」
と決めるためではなく、
「自分にはどんな特徴がありそうか」
を知るための材料です。
遺伝的な傾向を知ったうえで、実際の身体の反応を見ながらトレーニングを調整していく。
それが遺伝子情報の上手な使い方です。
参考文献
A Systematic Review and Meta-analysis of the Association Between ACTN3 R577X Genotypes and Performance in Endurance Versus Power Athletes and Non-athletes. Sports Medicine – Open. 2024. (PubMed)
Association of the ACTN3 Genotype with Muscle Function: A Systematic Review and Meta-analysis. International Journal of Sports Medicine. 2026. (PubMed)

コメント