コーヒーが効く人・効かない人は遺伝子で違う?

CYP1A2とカフェイン
コーヒーを飲むと、すぐ目が覚める人。
夕方に飲んでも普通に眠れる人。
少量でも動悸や不安感が出る人。
カフェインへの反応には、かなり個人差があります。
その違いには、普段の摂取量や睡眠状態だけでなく、遺伝子も関係している可能性があります。
CYP1A2はカフェインの代謝に関わる
カフェインの代謝に大きく関わる酵素がCYP1A2です。
特に研究されているのが、CYP1A2の「rs762551」という遺伝子多型です。
3,570人をまとめたメタ解析では、この遺伝子型によってCYP1A2の酵素活性に違いが見られました。
つまり、同じ量のコーヒーを飲んでも、カフェインを処理する速さが人によって違う可能性があります。
The impact of genetic polymorphisms on CYP1A2 activity in humans
運動への効果も変わる?
2024年には、CYP1A2とカフェインによる運動パフォーマンスを調べた13研究、440名のメタ解析が発表されています。
カフェイン摂取によって、
- AA型ではパフォーマンスが改善
- AC型でも小さく改善
- CC型では逆に悪化
という結果になりました。
ただしCC型は34名しか含まれておらず、すべての運動で同じ結果が出ているわけでもありません。
「AAならカフェインが効く、CCなら飲まない方がいい」と断定できる段階ではありません。
Caffeine, CYP1A2 Genotype, and Exercise Performance
「効きやすさ」は代謝だけではない
もう一つ重要なのがADORA2Aという遺伝子です。
こちらはカフェインを分解する酵素ではなく、カフェインが作用する「アデノシン受容体」に関係します。
研究では、ADORA2Aの違いが、カフェインを飲んだときの不安感や睡眠への影響と関連することが報告されています。
Genetics of caffeine and brain-related outcomes
つまり、
カフェインが身体から抜ける速さと、
カフェインをどれくらい強く感じるかは、
少し違う話です。
遺伝子だけでは決まらない
遺伝子は、カフェインへの反応を考える材料の一つです。
実際には、
- 普段どれくらいカフェインを摂っているか
- 睡眠不足かどうか
- 摂取する時間
- 喫煙
- 薬の使用
などによっても、カフェインの代謝や体感は変わります。
遺伝子検査で「カフェインに強い」と出たから、夜までコーヒーを飲んでいい、という話ではありません。
ただ、
「なぜ自分はコーヒーが残りやすいのか」
「なぜ少量でも強く効くのか」
を考える材料としては、遺伝子情報はなかなか面白いものです。
Weavingでは、遺伝子検査も運動や栄養、生活習慣を考える材料の一つとして活用しています。
参考文献
- The impact of genetic polymorphisms on CYP1A2 activity in humans: a systematic review and meta-analysis
- Caffeine, CYP1A2 Genotype, and Exercise Performance: A Systematic Review and Meta-analysis
- Genetics of caffeine and brain-related outcomes – a systematic review of observational studies and randomized trials

コメント